京極夏彦『百器徒然袋 雨』講談社,1999

百器徒然袋-雨 (講談社ノベルス)救いようの無い八方塞がりの状況も、国際的(ワールド・ワイド)な無理難題も、判断不能な怪現象も、全てを完全粉砕する男。ご存知、探偵・榎木津礼二郎!「下僕」の関口、益田、今川、伊佐間を引き連れて、さらには京極堂中禅寺秋彦さえ引きずり出して、快刀乱麻の大暴れ!不可能状況を打開する力技が炸裂する3本の中編。

いま通読中。いやぁ痛快、ホント面白い。ある意味でシリーズ中、一番のヒットかも。京極堂も気持ちいつもより"おちゃめ"な感じだし。京極堂が笑っているシーンなんて滅多に出てこないからね。とまれ、上の解説文にもある通り、どんなにややこしくこんがらかった事態でも、探偵・榎木津は全てを粉砕!粉砕!粉砕!京極さんってこういう痛快喜劇の方が得意なんじゃないかなぁー。