香港旅行始末記 四

ホテルで風呂に入り、床に着いたのは午前3時半もすぎた頃。2時間ほどの睡眠をとり、午前5時30分起床。6時からホテルの朝食をとって、6時30分にはU社の用意した羽田行きのバスに乗って、福岡行きのJAL便に乗るため出発。バスの中で軽く睡眠をとった後、羽田空港に到着。なんで未だに羽田なんかにいるんだよ、という苛立ちを少し感じつつも、ようやく香港行きの歯車が回りだした感覚で、すこし元気が出てきました。

JAL便は何の問題もなく予定通り出発しました。11時には福岡に到着し、乗り継ぎの手続きをして今度は香港行きのJAL便に搭乗しました。人生初のビジネスクラス、シートがめちゃめちゃゆったりしていて、昨日の疲れを癒すには十分過ぎるほどでした。食事は見た目は豪華でしたが、それほどおいしいものではなかったかな、まあ飛んでる航空機の中で作れるものなんて、どだい限界があるというものだろう。ちなみに飲み物は、高級ワインやら大吟醸酒やらなんでもござれという感じでしたが、小市民な自分はなんだか気が引けてきて普通にアサヒスーパードライを飲んでいました・・・。

香港行きJAL便は予定通り、午後4時過ぎに香港国際空港に到着。ここに到達するまで、実に24時間近い時間が掛かっているのでありました―――U航空の手際の悪さは到底許せるものではありませんでしたが、香港の空港に到着し、その活気に呑みこまれて行く中で、もうそんなことはどうでもいいと思えてくるほどに楽しくなってきたのもの、また事実でした。団体待ち合わせロビーで、旅行代理店の担当者を見つけると、全員集まってないので待ってくれとの指示。しばらくかかりそうなので、さっそく新生銀行のキャッシュカードでATMからお金を引き出してみることにしました。

新生銀行のカードは、VISAが運営するATMネットワーク"Plus"のマークが入ったATMなら、世界中どこでも使えるというシロモノ。旅行代理店との待ち合わせ場所に行く途中で、"Plus"のATMを見つけたので、そこへ向かってみました。そのATMは渣打銀行 "Standard Chartered Bank"(スタンダード・チャータード銀行)の運営するATMでした。なんだか一度入れたら二度とカードが返ってこなさそう気がして、本当にこんなところで日本のカードが使えるんかいな、と思いながらも恐る恐るATMに挿入。まるで麺でもすするかのように、ずるずると緩やかにカードが吸い込まれていきました。

最初に英語で操作するか、中文で操作するかの画面が出て、そのあと三つほどの選択肢が出てきました。上から順に"Credit accounts"、"Saving accounts"、"Checking accounts"の文字が出て、いきなり当惑。そもそも新生のカードにクレジット機能は最初からついてないはずなのに、creditの文字が出てきて焦りました。なんとなく"Checking accounts"ぽい気がしたので、それを選択。そうすると、"Withdrawal"(引き出し)の文字が出てきたので、これでよかったのか、とホッとしました。そして金額を500HK$と打ち込んでENTER。無事500香港ドル札が出てきました。香港は発券銀行が複数あるのですが、この時出てきたのは当然のことながらスタンダードチャータードのものでした。(ちなみに帰国後、新生パワーダイレクトで取引明細を確認したところ、1HK$ = 13.8円ぐらいのレートで引き落とされていました。小額でも降ろせるしレートも悪くないと思います)。(五に続く)