NHKスペシャル「日本の群像 再起への20年」銀行マンの苦闘

順調に業績を伸ばし、今や大学生の就職希望が殺到する外資系金融機関。一方、今も不良債権処理に苦しみながら、再起をめざす日本の銀行。両者の間には、どんな金融哲学の違いがあったのかを、世界最強の投資銀行ゴールドマン・サックスと、1998年に破綻した日本長期信用銀行の歩みを軸に描く。

バブル崩壊後に巨額の不良債権を抱えた長銀。処理にあたった担当者たちが直面したのは、「護送船団方式」と呼ばれる日本独特の金融システムだった。銀行は経済を支える「公器」であるとして、一つも破綻しないように大蔵省が統率した護送船団。その足並みを守り、企業経済に影響を与えないために、不良債権の処理策は狭められていく。一方、アメリカは、80年代終わりに起きた不良債権問題を、公的資金を投入して一挙に解決。グローバル市場に打って出て行った・・・

不良債権と格闘した銀行マンたちには、どんな葛藤があったのか。グローバル金融の時代に、日本はどんなシステムをめざすべきなのか、探る。

NHKスペシャル「銀行マンの苦闘」を見てました。実はウチの父親が元長銀マンだったりするので、いろいろ思うところがあったりするのです(社宅で隣に住んでいた人も出演していた様子)。

元頭取の鈴木恒男氏は今でも預金保険機構(旧RCC)との民事裁判をしているそうです。時代に翻弄されたまま、今なお前を見ることができずに“過去の清算”をしなければならない。運悪くババを引かされた人が、これほどの責任を負わされることは果たして妥当なんだろうか、そんな風に思います。結局、責任を取ることを最後まで忌避し続けた人間は、今はのうのうと生きているのだろうし。

この「日本の群像」シリーズ、第一回は見逃したけど、プロジェクトXとはまた違った面白さがあって非常に面白いです。