『ヴィレッジ』

この映画の監督が手がけた作品、『サイン』は観たことがないのだが『シックス・センス』は観たことがある。多分そういう人が多いんじゃないだろうか?後者だけは地上波でよく放映されるしね。

この映画は『シックス・センス』と同様に、オチを言ってしまうと全く楽しめなくなってしまうのでそれは書かないけれども、比較的容易に予想できるかも。以下ネタバレしない程度に、軽く感想。予断無しでこの映画を楽しみたい、という人は読まない方がいいです。

閑話休題。この映画における謎の解明、つまり種明かしはストーリー後半の方で為されるわけなのだが、種明かしされた以降の展開が凡庸というか、もっと言ってしまえば退屈であった。またラストでの結論の提示もなく、なんとなく消化不良な感じは否めなかった。その答えがどうであれ、主人公達には彼らなりの答えを出して欲しかったし、それが明らかにならずに、結論を観客に委ねるかのように終わるのはいただけない。この作品の監督の得意とする色や小道具をモチーフにした暗喩や暗示は、堂に入ったモノだと感心はするのだけれど、小手先の技に奔り過ぎた結果がこの展開なのだとしたら、なんだか勿体無い気がする。あそこでこの映画が終わることが良いとする人もいるのかもしれないが、自分としては、種明かしされた以降の展開がもっと早く動いて、最終的に主人公達が一つの結論を出し、そこに至るまでの過程を描いて欲しいと思ったのである。主役の女性の演技も良かったし、なんだか勿体無いと思ってしまった。