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仕事にもだいぶなれてきたんですが、ふと気がつけば私もどっぷり"役人"になってました。局の総務部長が『「慣れようとする」のは良くない』みたいなことを言ってて、「ははぁ、なるほど」と思いました。仕事に慣れることも確かに大事なんだけど、そればかり追い求めていると、視野狭窄、気がつけば前例踏襲・法規万能主義の陥穽に陥ってるものです。もっともルールはルールとして守ってもらう必要があると思うけど、法規を楯にとって杓子定規な対応で相手を蔑ろにするようなことは、やっぱり感心できないことです。役人らしからぬいい意味で型破りな部長で、色々と勉強になりました。そういやもう夏季休暇を取る季節らしく、来月アタマに急遽台湾に行くことにしました♪
こうしてヒトは大人になる
幼稚だった私も最近ようやく、人間がデキてきました。
自分のせいではないのに電話口で怒鳴られようとも、一方的に決めつけられ嘘つき呼ばわりされようとも、必死に説明したのに「職員として模範的な回答ですね」などと最大級の賛辞を頂戴しようとも、にわかに沸き上がる怒りをグッとこらえて、瞬間体中を駆け巡るアドレナリンの鎮静に努めて、うわずるロレツを調えて、冷静を装い「すみません」の一言を、言えるようになりました。
それでも仕事は楽しいですよ♪
NHKスペシャル「日本の群像 再起への20年」銀行マンの苦闘
順調に業績を伸ばし、今や大学生の就職希望が殺到する外資系金融機関。一方、今も不良債権処理に苦しみながら、再起をめざす日本の銀行。両者の間には、どんな金融哲学の違いがあったのかを、世界最強の投資銀行・ゴールドマン・サックスと、1998年に破綻した日本長期信用銀行の歩みを軸に描く。
バブル崩壊後に巨額の不良債権を抱えた長銀。処理にあたった担当者たちが直面したのは、「護送船団方式」と呼ばれる日本独特の金融システムだった。銀行は経済を支える「公器」であるとして、一つも破綻しないように大蔵省が統率した護送船団。その足並みを守り、企業経済に影響を与えないために、不良債権の処理策は狭められていく。一方、アメリカは、80年代終わりに起きた不良債権問題を、公的資金を投入して一挙に解決。グローバル市場に打って出て行った・・・
不良債権と格闘した銀行マンたちには、どんな葛藤があったのか。グローバル金融の時代に、日本はどんなシステムをめざすべきなのか、探る。
NHKスペシャル「銀行マンの苦闘」を見てました。実はウチの父親が元長銀マンだったりするので、いろいろ思うところがあったりするのです(社宅で隣に住んでいた人も出演していた様子)。
元頭取の鈴木恒男氏は今でも預金保険機構(旧RCC)との民事裁判をしているそうです。時代に翻弄されたまま、今なお前を見ることができずに“過去の清算”をしなければならない。運悪くババを引かされた人が、これほどの責任を負わされることは果たして妥当なんだろうか、そんな風に思います。結局、責任を取ることを最後まで忌避し続けた人間は、今はのうのうと生きているのだろうし。
この「日本の群像」シリーズ、第一回は見逃したけど、プロジェクトXとはまた違った面白さがあって非常に面白いです。
気になる本
- 『U35世代 僕と仕事のねじれた関係』
個性と自己責任を求められ、「好きなことを仕事にしたい」と自分探しを卒業できないU35世代。成果主義への不安、会社への期待−−働くことの価値が激しく揺れ動く彼らの日常を通して、現代の仕事の意味を探る。
まだ発売されてないけど気になる本。「好きなことを仕事にしたい」とか「自分探し」とか、誰がこんなこと言い始めたんだろうね。いつの間にか我々の思考回路に深く刻まれている、よく見かける言葉。生きるために働くのか、働くために生きるのか、私はよく分かりません。前から気になってるのだけど、難しい本だと↓こういうのもあるね。
- 『魂の労働』
資本が最優先され、個人が弱体化するこの競争社会をいかにして生き抜くか。管理社会、介護など、現代思想の最重要キーワードを軸に、消費社会の権力ゲームがはらむ矛盾を抉り出し、まったく新しい労働論を打ち立てる試み。
こっちは確か、『ダ・カーポ』で年間大賞を取っていたような気がするなあ。もっとも読んでも理解できなさそうなので読んでません。